中敷きの工夫が、長年の膝の痛みを取りのぞく ...!(竹口リハビリ日誌④)
Posted by ヒューマン・コミュニティ福田Ⅱ | 2023-06-05 18:58
デイリハ・ステーション福田
理学療法士の、竹口 耕輔です。
今回は、私が実施しているリハビリを1つ紹介させていただきます。
上の図は私が作成した、高齢の方々によく見られる
O脚 のようすを詳しく表したものです。
O脚は、
【 太ももの骨 】と 【 スネの骨 】 が
内側どうしでぶつかり合うことで
半月板や筋肉などの組織にストレスがかかり、
痛みが生じます。
つまり、これは
骨同士が真っすぐになれば 内側でぶつからずに
済み、痛みもなくなります。
一般的な対処法は
・太ももの筋肉を鍛える
・手術をして人工関節に替える
ですが、
私が実践しているのは「足底板療法(別名:インソール療法)」
という、靴の中敷きを工夫することで
足の裏から全身の姿勢を変えることが
できるという素晴らしい治療法です。
たとえば、上の写真の利用者さま。
左膝の内側の痛みを長年 訴えておられ、
調べてみると左膝のO脚の変形がみられました。
黄色の線で表しているとおり、
太ももとスネの骨の角度が真っすぐでは
ありません。
これでは前述のとおり、膝の内側にストレスが
かかってしまいます。
なので私は上の写真のように、
左靴の外側に手製のクッションを敷きました。
すると左足が内側に跳ね返ることで膝は真っすぐになり、膝の内側の痛みもなくなりました。
「ずっと長年 膝の痛みに悩んでいたけど、
この靴を履いたら治ったよ。ありがとう」
という とても嬉しいお声をいただきました。
↓
また、片膝が曲がって固まってしまった利用者さま。
中敷きを足す+カカトを少し ぶ厚くする
といった工夫をすると、
「歩くとき、膝が痛くなくなったよ。これでまた安心して歩けるねぇ」
といった ありがたい感想をおっしゃっています。
膝が真っすぐになると姿勢もよくなり、
足も上がりやすくなって転倒の予防につながるなど
足底板療法はたくさんの恩恵を利用者さまに
差し上げることができます。
ここまで紹介したのは氷山の一角で、
「歩くとき、体が前へ進みやすくする」
「歩行のときの横揺れを少なくする」
「腰痛を抑える」
などといった、それぞれ独自のクッションの貼り方も
たくさんあります。
やり方を間違えると逆に症状が悪化する場合もあります。
たくさんの方々が身体の悩みを解決し、
いつまでもその人らしい人生を送れるように。
今回はちょっと専門的な内容でしたが、
今後も当デイサービスの利用者さまの
リハビリのようすが分かる記事を。
そしてこのブログをご覧の皆さまにとって
有益となる知見を、私竹口がこちらに
綴らせていただきます😄